読みもの

2021/03/12 17:00


息子が1歳を過ぎ、室内遊びのバリエーションも増やしたいとお絵かきを始めました。今は色鉛筆を一本だけ渡して怪我のないよう見守ります。大人が見本で円形や波型を描いて見せると、息子は「そうやって使うのか」と言う表情で、鉛筆を掴んだ手を紙にぶつける仕草。わかっているのかいないのか。
線というよりも、コツンコツンと鉛筆の先を当てるような描き方をする。「そうそう!その調子。上手上手!」と褒める私。そのうち、押しあてて腕を動かせば長い線が描けると気づいた様子なのですが、大きめの紙を用意したのにどんどん端へずれていく線。それからその線はズズズっとはみ出し床へ。
「わ!床が!」と一瞬小さなショックがありましたが(笑)、息子は次第に気分が高まって、最終的には床に描き出しました。と、その時はっとしたのです。「白い紙の上に描く」と枠に囚われていたのは私だ……。
きっと息子自身は「はみ出す」という概念すらまだないかもしれませんが、お絵かきの話だけに限らず、子育てのあらゆる場面での大小の枠に囚われている自分に気がついてしまいました。危ないところ、汚してほしくないところに限ってより楽しそうに向かう息子に、つい頭ごなしにNOと言っている。絵本を棚から次々を落とす姿に、本の角で怪我しないでねと気が気でない。ごはんを食べる時にもなるべく汚さないで〜と落ち着かないこともある。
室内の危ない箇所は改善して、触れてほしくないものは移動させればいい。床が汚れたら拭けばいいだけですよね。
時々、わかっていてやっているような企み顔もするので、そういう時は遠慮なく言わせていただきます(笑)。

(tocotocoスタッフ 阿部)